体重を計ることさえを忘れた。
何しろ、ここは朝早くにゴミ車がやって来る。しかも、前日の夜にゴミを出してしまうと周囲の友好国からも国交断絶を言い渡しかれない地域だ。1時間しかねていない眠い目をこすりつつ、朝の奇襲作戦は弁別ゴミの日なので、アルミ缶のゴミ、使えるガラス瓶の塊、使えないガラス瓶とキャップなどの燃えないゴミ、牛乳パックをはがして洗ったもの、古新聞…物すごい作業量になる。分別するのは構わないけど、アルバイト料金くらいは欲しくなる。あるいは金さえ払えば分別しなくても良い、というシステムの方が良いのかも…
閑話休題
昨日の作戦では処理を治めたものの、本日の戦線は、場所が変わり「魔のキッチン下収納庫」あたしの記憶ではここには数多くの梅酒、シソの酒、得体のしれない傷薬、10年もの水産高校特製の鯖の水煮と鯖の味噌煮、漬物などのおぞましい特殊部隊が潜んでいるはずだった。
おっちょこちょいの次男外気なりその蓋を開けようとするのを、「止まれ!止まらんと軍法会議だぞ!」と制止し、その周りに、除菌アルコール、ぞうきん、高性能そーじ機(これも最近買ったばかりの新兵器だ)キチンペーパー一個師団を配備し開けてみるとあらがっかり。 特にたいしたものはなく、割れたグラスやススの付いた鍋、こわれた夜間などで、あっという間に制圧。この作戦は午前中で完了し、あたしの秘密景気で有る“久田”は名誉の除隊をして、あたしよりも一足先に東京へ帰っていった。
2番目のお兄ちゃんと「しおで」にラーメンを食べに行く。煮干しだしのラーメンで、あたしの大好物のひとつ。でもその帰りのかんかん照りの太陽に、思わぬ攻撃を、ダメージを受け、帰ってから2時間ほど昼寝をしてしまった。30分横になる友利だったのに…。
その後は目につく敗残兵を掃討し、新しい什器を導入、投稿した「まだ食える…賞味期限がぎりぎりかその辺りの、人間が食べても良いもの」を捕獲、陳列、その陣地を確保するために、まだ抵抗する母親をなぎ倒し、もったいながる急須や湯飲みの山を次々に処分する。昨日たたき上げた戦果は30リッターゴミ袋5つ分くらいだったのだが…もっとも中身は濃かった…本日作り上げたゴミは燃やせるゴミ(この言い方がもっとも正しい気がする)30リッター16袋、45リッター5袋、燃やせないゴミ、30リッター10袋、45リッター10袋…。皆焼却炉、あるいは強制収容所行きだ。
午後の6時をもって本日の戦闘は終了。その後、すっかり機嫌をこわした母親をなだめるのに、2時間もかかってしまった。
あたし、昨日は1時間しか寝ていないのに。(昼寝は2時間)。さすがにこの日は就寝ラッパが鳴るのも早く、11時過ぎには三々五々、布団に潜り込む。
母親とけんかしてしまったのが気になり逆に寝つけない…。