キッチン浄化大作戦第3部 「終戦」

太平洋戦争の敗戦記念日は昨日だったが…。

 例によって、早朝20個のゴミをゴミ集積上に運ぶ。初めてこの地域のお隣さんと朝の挨拶を交わしたような気がする。

 今日から、キッチンを使って食事を作ることにする。あたしたちは占領軍??

 2番目のお兄ちゃんの奥様、朋子さんが朝ご飯を作ってくれた。飯ごうの飯もうまいが、当たり前の、ふつうの朝ご飯はもっとうまい。

 庭の雑草がお隣まで伸びているので、それを刈り取り、あたしの荷物をヤマト運輸で東京に送り返す。そう。あたしが戦いに参戦できるのは、今日まで。今夜は最終の新幹線で戦線を離脱しなければならい。

 もっとも、あたしたちの203高地…、天王山は既に終わり、後は敗戦処理だけだったといっても良い。部屋の、いや、お家のお家の大掃除もしたかったので、お兄ちゃんに母ちゃんをドライブに連れ出してもらい、そのすきに、玄関、キッチン、階段、2階の床を掃除し、磨き上げる。そうこうしているうちに、あたしたちの隊長…長男が宮古から帰還した。彼らはお兄ちゃんのお嫁さんのお父さんの新盆。つまり別動部隊だったわけだ。
 あたしが思っていたよりも早く、帰ってきてくれ、今回はあえないかな、と思っていたのだが、会う事が出来て嬉しい。

 戦果を見届けてもらい、最後に風呂を磨き上げ、そのまま自分も掃除する。八戸にいられる時間は短い。(ウルトラマンは3分だが、あたしは3日間)
 風呂から上がった頃に、次男と母ちゃん部隊が帰投。既に戦争は終わり、仲良く、戦後復帰を目差す。

 あたしはいつものネギを焼いて山盛りの大根おろしとポン酢醤油と小ネギの刻んだ薬味(ねぎonネギといわれた)を披露。結構受けた。

 しかし、あたしには時間がない。一緒にのめる時間もそこそこに、タクシーに乗り、八戸駅へ。何で終電がこんなに早いんだろう?
  
 いつも田舎から帰る時は、何だかほっとしたり、ちょっと寂しかったりするのだが、今回は物すごく寂しい。もっと、あの兄弟たちと、母親たちとゆっくりしていたい。駅から「新幹線に間に合ったよ。これから帰る」と電話すると「宴たけなわ、むちゃくちゃ盛りあがっているよ!」といわれて、がっかり。ああ、もう一泊したかった。
 
 新幹線はどんどんあたしを八戸から引き離し、この三日間の戦闘の記憶が遠のいていく。

 戦いは終わり、日が暮れ、戦場は遠のく。
どうやら、明日から、また新しい戦いが始まりそうだ。この戦闘日記は、帰りの新幹線の時間ほとんどを費やして書かれた…また無駄なことを!。
 新幹線は郡山を既に過ぎ、もうすぐ大宮。MacBook Proのバッテリーは赤くなり、残りは既に10%を切っている。テキストだけの使用なら、何とか3時感知書く動くのだけれども、これって何とか長くできないのかしら?省電力モードって、テキストを打っていても反応が遅くて嫌い。