キッチン浄化大作戦…序章

63キロ位…だって青森だもの

夏の恒例の行事、里帰り。新幹線が延びてくれたおかげでずいぶんと楽になった。

午前中に“ぺこ”を病院に送り出し、あたしたち両親は子供のいない気軽さで手に手をとってお弁当とビールを買い込み東北新幹線に乗り込む。

かつては、特急列車はくつるで8時間。急行の十和田2号だと夜行、しかも夜行で14時間はかかったろうか?。“おかく”が生きていた頃は当然車なので、渋滞の中をまる2昼夜運転する事も珍しくなかった。それが車内でビールを飲んで飯を食って、しかも仕事もして気がつくと実家近くまで運んでもらえる、この幸せはなんとも、ありがたい。もっともお盆の帰省ラッシュ。車内は満員、立ち席があるほどだ。でも車内アナウンスでは、全席指定。指定券がないと乗れないという。じゃあ、たっている人たちは何ナノ?
指定席料金を払って指定席がない。それでも良いという方々なのかしら?

何かうまい方法論って無いのかしら?

途中で「ぼてじゅとう」いう八戸では老舗の料理屋で、お宮のお鮨を握ってもらい(新幹線の中から、明日の「高男」、その次の「喜代志」というすし屋を予約する。こんな芸当ができるのも、携帯電話の発達のおかげだ)

なぜなら、今日からあたしたちは、「実家のキッチン浄化大作戦」の選任実行部隊なのだ。

あたしの実家は今母ちゃん(もちろんあたしの生みの親)が一人で住んでいる。80歳を超し、もうろくも進み、30年取り換えられたこのとの無いキッチンマット、なぜか40ッコ以上あるタマネギ(そのうちの10個はキッチンテーブルの下に積み上げられた段ボール箱したに5~6年埋もれていた。キッチン無いのあらゆるところからタマネギを捜索し、全てのタマネギを発見、処理をしてほっとしてリビングで外を見ると、窓の外に10個くらいのタマネギがつるしてあるという…。

賞味期限が2~3年前に切れた食い物が地層のように折り重なるキッチンで作られたものをあたしは食べたくない。どれだけ、あたしを生み、育ててくれ、かわいがり、慈しんでくれた親が作ってくれても…。今回はそのために、キッチンを浄化し、安心して食べ物を食べられるようになるために帰ってきたのだ。

で、キッチン浄化大作戦が終了するまでは、あそこで作られた食物を口にする気がない。いや、母親にも食べて欲しくない。それで、大盤振る舞い。