今年も9億5千万キロメートルの宇宙旅行をごいっしょいたしましょう

今年も9億5千万キロメートルの宇宙旅行をごいっしょいたしましょう。

 これはSF作家の星新一が1970年ころに出した年賀状の内容だ。昨日久しぶりに引っ張り出し、ついそのまま読んでしまった「気まぐれ博物誌」の書出しだ。このせりふ、なかなかいいですしょう?。ぜひ来年の年賀状に盗作させていただきたいものだとおもう。
 9億5千万キロメートルとは地球が太陽の周りを回る軌道の距離。その速度は秒速29万7千キロメートルでマッハに直すと約93。音速の93倍なのだそうだ。とてつもない速度の乗り物だが、そう簡単にはトラブルは起こらない。宇宙に散らばるごみ類もほとんどは大気圏内で燃え尽きるし、有害な太陽光がまき散らす宇宙線はバンアレン帯が防いでくれる。しかもすでに約45億年間無事故無違反の実績を持つ。問題はそこに乗っている乗客、つまり人間たちだ。

 これも昨日の続き。実はやはりテレビで日本が誇るスーパーコンピュータ、(横浜にあるんだってね)地球シミュレータを使用した異常気象のシミュレーションを見ていた。そう遠くない将来、真夏日は1年間で100日に及び、カトリーナ級の台風が吹き荒れるのだそうだ。当然海面は上昇しているから、東京などはひとたまりも無い。
 地球の軌道と太陽の継時変化との関係もあるのだろうが、それだけではあるまい。窒素、二酸化炭素の増加率、が大きな誘因だと言う。化石燃料系の問題がよく取り上げられるが、未だに電気は化石燃料系、あるいは水力発電(これは日本特有の現象らしいが)と言う大きな自然破壊を伴って作られている事実に変わりはない。本当の意味での環境破壊は電気エネルギーがその生成からクリーンにならないと意味がなさそうだ。
 デジタルもただアナログから移行したのだから環境に優しいとは言いがたい。

 地球が大きな変化を加速的させているのは人間が(その気は無くとも)積極的に地球環境を変化、変質させているからだという。自分で自分の乗り物を壊して行くばかが、何処にいるだろうか?最も、それが目に見える範囲であれば、だれしも行わないのだろうが、それが人間にとってはあまりに大きすぎ、また無知であるから気がつかないのだろう。何だかだんだんと写真を撮っている場合では無いような気がしてきた。

今日も仕事はせずに、体を休める事にしたのだが、その分、変なことに気を取られてしまった。