ベンタとは


 正しくはBENTと書く。写真のようなもので大きなプラスチックの水槽のようなボックスに水を入れ、それに櫛の歯状の円盤を沈めて回転させ、水と空気の臨界面積を大きくして、そこにファンで部屋の空気を送り付ける。水蒸気の蒸発を促進させついでに室内の細かい埃やタバコの臭みなどを取り除こうという仕掛けのもの。気温と室内の湿度の飽和度に応じて蒸発する為、湿度の高い時はほとんど加湿せず、湿度の高い時には一日で水がからになるほど加湿するというのは確かに理にかなっている。通常のエアクリーナーでは除去できないタバコの脂もかなり除去してくれる。水フィルタの一種となるので、においまで取ってくれるのがありがたい。
 メンテナンスの基本は毎日水を注ぎ足しすればいのだが、それではすぐに水が腐ってしまう。やはり前取っ換えした方がいいようだ。水の腐敗を防ぎ、抗菌効果のある薬品を同時に使用するのが、理想のようだが、それでは水に吸い込まれた汚れがどんどんタンク内にたまってしまうので、どうも気持ちが悪く、毎日新鮮な水と交換することに決めた。(青の薬品結構高いんで、これを使用し出すとランニングコストがかなり上がってしまうんだもの)
 ところでこのベンタの心臓部、櫛の歯状の円盤だが、これが実に掃除しにくい。これを掃除する専用の薬品もあるのだが、これがまた高価ときている。その為、最近は電解水で洗浄するようになった。この電解水、あたしが持っているヤツでは一回にコップ一杯分しか生成できない。その為、ベンタのお掃除の日は半日近く電解水を作り続けル必要がある。どうも理不尽な気がして、これを洗浄する為に、高圧洗浄器が欲しくなった、ということだ。
 電解水生成機にしても、ネットで8,000位で購入したものだ。これまでに10回くらいは使用し、一回につき3リットルくらいは作っているので、元は取っているはずだが、何だかだまされている、というか思うつぼにはまっているような気がする…。
 スタジオに2台、自宅に1台のベンタを飼っており、毎日水を交換している。おかげでタバコのにおいや、獣(“ぺこ”のことだけど)のにおい、乾燥した日など出も結構快適に暮らせる。あたしはタバコは吸うが、あの臭いのたまった状態は好きではない。
 一見便利な生活と一見不便な生活、だけどトータルすると…この差はどうやったら測定できるのだろう?その便利はが実はエントロピーの法則で実は大差ないとなった時に、絶対一見便利な生活の方がお金がかかるに違いない。実は高圧洗浄器が欲しいというのも、結局はベンタに投入する薬品類を惜しむからだ。(もっともその効果が疑わしい、あるいは薬品は汚れを除去するわけではない、洗浄液もすっかりはきれいにならないというその他の理由もあるのだが)