中部電塾


一年ぶりの中部電塾に参加してきた。RGB to CMYK というお題でというリクエストだったのだが、今回はデジカメ新機種のお話や例の AdobeRGB Vs sRGB についても触れさせていただいた。ついついBBS上に出てくるお話だけを見ていると目くらましに会いやすい部分を丁寧に(実はしつこく)やらせていただきました。おかげでRGB to CMYK の解説は“なぜカメラマンはCMYK 変換を出来ないのか、”の原因に終始し、シュミレーションをするなら Japan Color 2001 Coated を使おうよって言うことで終わってしまった。実はこれ、確信犯でもあったりする。

CMYK変換のノウハウを知りたくてきてくださったかたがたもいらっしゃるかとおもうが、実はこれ、多少のセミナーなどでは理解することは不可能なのだ(多分)。では何が必要かというと、最終出力機つまり印刷機が手元にあり分解した結果を常にフィードバックできる環境が必要なのだとおもう。そうでも無いと、やはり自分勝手な処理をしたデータをあと工程に送り込み、また現場を混乱させる原因を作る事になってしまう。その状態に行ってしまうルートは作りたくないという思いがあたしにCMYK変換を解説することを控えさせたのだと思う。もっとも、あたしが持つその能力にもかなり疑問があるのだ。一時はPhotoshop を使用してかなりのところまで出来るというような自信を持ったり、Color Ginius DC を使用して十分に良い状態のCMYKデータを作れる自信を持ったりもしていたのだが、今はそれはすでにない。印刷、製版のProfessionalのかたがたにお会いして、お付き合いが深くなればなるほど、あたしに出来る限界を思い知らされてしまうのだ。あたしに出来ない事を解説するなんて無謀な事でしょう?

それよりも嬉しかった事に今回のセミナーには製版、印刷関係のかたがたが結構多くきてくださっていた事だ。基本として“switch on CMS”があり、カメラマンはきれいなRGBデータを作る。製版、印刷はRGBからCMYKデータを作成する。基準カラースペースは Japan Color 2001 Coated としよう。このお話を聞いてくださっただけであたしは今回中部電塾にきた甲斐があるというものだ。

機会があればRGB入稿の際のチューニングはどこまでが適切か、製版会社はこうやってCMYK変換をしている、 Japan Color 2001 Coated の利用方法、私ではなく、専門家を交えてのCMYK変換(これを実践するために学のではなく、適切なRGBチューニングをするための)の実際、といったところをまとめてみたいと思う。

今日の写真のタイトルは「美人塾生と一緒」ご本人の希望ですので。もちろんNikon D70で撮影。