ボーズのスピーカー

ボーズのスピーカーって当然、お寺の坊主じゃなく、展示会場やイベント会場に必ず設置されているアレ、ってことは皆さんもよくご存知のはず。あたしはそんなに音にうるさくなく、とりあえず[ノイズ]が少なく、割れていなかったらいいやという、横着者だった。

あたしの仲の良いイラストレーターに根岸さんという方がいる。以前の日記にも書いたが、彼女をそそのかしてコンピューターを使うように仕向けたのも、昨年G4とシネマディスプレイも22インチを買わせたのもあたし。しかし、コンピュータに使われずに、コンピューターをこき使っているところが凄い。私たちもその姿勢は見習わないといけない。

その買い替えの時、不要になった20インチのディスプレイをもらってきた。もう1年以上家にあったのだが、ろくに使用していなかった。それというのも自宅用の9500が不調になり、ついに昨年9月に粗大ごみになってしまったためだ。それ以来自宅用にマシンはなく、iBookを持ちかえって仕事はしていたが、あれはミラーリングだけなので、わざわざ繋ぐ事もしなかったのだ。

しかしそのiBookもついに変調を訴え始めたため、第一線のマシンを PowerBookG4 15 inch に買い替えたのはこの間日記に書いたと思う。これは外部ディスプレイをつなぎ、デュアルディスプレイとして使用できる。(ちなみにディスプレイプロファイルはまるでビデオボードが二つあるかのように別々に作れるのだ。これは凄い。いったいどういう仕掛けになっているのだろう?)そのため早速眠っていたAppleVision 850AV に登場していただく事になった。なかなか快適ではあったのだが、横からスピーカー用の端子が出ていてうろうろとうるさい。邪魔なのだが本体から直接生えているので、抜くわけにもいかない。どうせならと PowerBookG4 15 inch のスピーカージャックに繋いでおいた。

しばらくして何気なく、iTuneを起こすとこれがひっくり返るほど綺麗な音で鳴るのだ。しばらく女房殿とあぜんとしながらAppleVision 850AVから流れ出る雪村いずみに聞きほれてしまった。確かこのマシンはDVDを読めるんだったね、と早速シュワちゃんのシックスディをかけてついつい見てしまったのはこの間の火曜日。

調べてみるとこの当時のマッキントッシュはボーズと提携していたそうな。実際に中身がそうかどうかは知らないが美しい音がこんなに人間を幸せにする物かとオーディオマニアの気持ちがわかるような気がした。

その翌日も例によって、心地よく音楽鑑賞していたら、ぷつんとディスプレイが消えてしまった。かすかに焦げたような匂いがする。ディスプレイがその一生を終えるのを始めてみた。しばらく悪戦苦闘してみたが、これを直す気力も実力もない事に気づき、がっかりした。こんないい物を1年以上も宝の持ち腐れにしていたのだ。なんともったいない事をしていたのだろう。

とは言え、あたしの事でなかなかものを捨てない。せめてスピーカー部分だけでも、できればアンプ部分も取り出せないか、とばらしにかかった。全くそういった用途を想定していないため、(当然だね)苦労したが、スピーカーだけは何とか外す事ができた。これまで3日間を要した。

ここは秋葉原までチャリで2分の場所だ。しかも今日は日曜日。ジャンク屋ではあまりいい物に出会えなかったが、ストレートな増幅をするパワーアンプのキットを¥2600で買い込んできて早速組み上げ、取り付けた。(ちょうど会社で破棄予定だった21インチも自宅に運び込む)エンクロージャーまで作る暇は無かったが、むき出しのスピーカーは気持ち良い音で鳴っている。しかしむき出しなりの音しかしないのは当然。(たった8W程度のアンプだけど、まあ、バランスはいいんじゃなかろうか)来週はスピーカーボックスを作りたいな。もすこし音がよくなるんじゃないかしら?

しかし、今日見た店頭のボーズのピーカーはアンプがついて¥11500だった。(もっとも安き機種でMediaMate II マルチメディア・スピーカーシステムというコンピュータ用のヤツ)お休みを一日潰して、こんな苦労はしないでこれを買ったほうがはるかに効率的でいいと女房にいわれ、そんな気がしてきた。それはわかるんだけどね。

これでターミネーター 3 を見るんだ!!