松嶋


体重計はない。
ただしかなり食べているなあ。
体重計がないのが幸せか?

寝坊して電話で起こされる。皆、下のロビーで待っているようだ。慌てて顔洗って、歯を磨いて集合場所へ。雨が降っている。仙石線に乗り込むのは2回目。(もちろんこれって石巻、原ノ町、多賀城なんかを通っているので、小さい頃は何度も乗ったはずなのだが…。)

前回は登米に行った時で、結氷した北上川に流されて、捜索願が出た時だったなあ。今回は皆で松島へ向かう。まっすぐ松島には行かずに、いったん瑞巌寺に立ち寄る。実に太い杉ノ木が立ち並び、白い岩を掘った洞窟が何やら怪しい…。

怪しいといえば電塾の5坊主の一人、「着流しの本田」さんは菅笠をかぶり、あと徳利さえ持ったら完璧な信楽焼のたぬきさん状態で歩いており、すれ違う観光客の注目を一身に集めていた。どうも何かのイベント関連と思われていたらしい。

時々本物の坊さんも出てくるので紛らわしい。

古色たっぷりの陶器や瓦、実に手の込んだ透かし彫り、やや乱暴なくらいの力強さで描かれた墨絵の屏風。くらくすすけた天井や雨戸の間からは小雨に煙るおとなし目の桜に緑と、萌葱いろ。派手な演出を抑えた東北の風景は目に優しい。

瑞巌寺のお隣に有る雲外という懐石料理のおみせで昼ご飯だったが、その前にお庭を拝見。見事なお庭で園中に会ったくるくる回る石の灯籠。そして坊主と傘と菅笠。よく見ると目と眉毛も皆円形をなし、円の繰り返す反復文様。いい写真でしょ?

昼席は見事な精進料理。これで4千円しないのは結構お安い。お見事!。

その後遊覧船に乗り、松嶋探方。最近の遊覧船は皆カモメにえさをやるようになり、ここも例外ではない。皆楽しそうだが、実はこれはあたしの動体予測能力のテストにいつも使っているシーンなのだ。あたしは後半は良く眠ってしまった…。

松島観光も終わり、仙台駅に戻る。新幹線の時間までに90分程時間があったので、駅ナカの伊達で牛タンをいただく。なかなかおいしいが、ちと量が少ない。一緒にソーセージもお願いする。

新幹線の中も昨日買った卵焼きを飲み続け、一足先に上野で下車して、自宅に帰る。今日も頭はアルコール漬けでまともに動かない。布団のなかで睡魔に誘い込まれながら、玉内さんが歌う、「まつっしま~あぁ~の!サ~あ~ヨ~ォづういぃがんじぃほおどおのおっ!」という歌がいつまでもリフレインしていた。

祝!東北電塾発足。大きな収穫が実ることを!