新・PowerMac G5とPowerBook G4、そしてAperture

 インテル製チップセットの話はどこへやら、またも短期間で大幅なアップデートとなった。最高位機種は2.7GHzから2.5GHZへという一見ダウンサイジングにも見れるが、これが今まで二個のCPUだったのが4個のCPUになったくらいのアップデートだ。ということは下位機種は2Gデユアル=デュアルコアプロセッサ2GHz、2.3Gデュアル=デュアルコアプロセッサ2.3GHzということになる。ただし、1MB L2キャッシュ、2基の128ビットVelocity Engine、そして4基の倍精度浮動小数点演算ユニットというおまけもあるので、もう少し早いようだ。
 ビデオメモリーに関しては、最強のセットを組めるみたい。値段の下がった30インチシネマを4台並べることも不可能ではない。ということは1200万画素のデータを100%出力で楽しめることになる!。ここまで来ると楽しむ、って以外に感想はないかも。

 表示系が大幅に改良されたPowerBook G4はかなり気持ちを揺さぶられた。15インチで長辺1440ピクセルという大きさはかなりきてます。17インチになると、なんと約1600ピクセル。これは20インチの解像度だ。これならパレットをバンバン開いて仕事が出来る。(もっともCPUパワーやメモリー関係のアップグレードはない)バッテリーも公称5.5時間という長時間体制。(ハードウエアの節電による影響が大きいらしい。もちろんエコモードで、休み休みゆっくり使用しての話。テキストを打っているうちはいいけど、Photoshopをがんがん使うとあっという間に無くなるのは確実)

 そして「Aperture」残念ながら、本日のセッションには日本語版は発表されなかったが、本国のサイトで見る限り、かなりのパフォーマンスを持っているようだ。RAWデータをそのままセレクト、コンタクトシートを作り、ハンドリングし、レイアウトと何でも来いのソフトウェアのようだ。日本円で約6万円。画面上にばらばらに置いたり、固めて選択したりとかなりのパフォーマンスを持つ。もちろんスピードもかなりのものだが、大画面が必要になるだろう。(今まで搭載されてもあまりその恩恵にあずかることの出来なかったコアイメージがかなり使われているようだ。同時に発表されたマシンのビデオボードがかなり強化されているのも、うなずける)
 実際に日本語版を見ることが出来るまでにまだ時間はかかりそうだが、プレビューを見る限り、ほとんどのRAW現像ソフトウェアと同じ要素はきちんと持っているようだ。マック版「フォトのつばさ」を通り越して、オールマイティになるのだろうか?
 問題はフォーマットだ。元データには何も触らずにパラメータのみをレイヤードして重ねて持つようだが、そうなると純正ソフトウェアとの連携は考えられない。Adobe DNGに書き出すのか、あるいはまたも新しいフォーマットを提供しようというのか、その辺りもまだはっきりしない。
 iPhotoのようにApertureから直接ブックレットに書き出し、発注することも出来るようだが、今回はもちろんAdobeRGBもサポートするだろう。そうなるとあの品質では物足りなくなるので、その辺りもどうなるか、楽しみだ。
 しばらくはこの話題が走り回りそうな気がする。久々にアップル製の純正ソフトウェアだ。