iPod nano

 長い間高価なメモリとして珍重されてきたフラッシュメモリ。ついにiPod ナノに搭載され、その容量は4GB。後5~6年のうちに30GB以上の容量にまで発展するらしい。その大容量化のスピードはかつてのハードディスクのスピード(ムーアの法則として知られているが)を大きく上回り、1.5年から2年で倍増するという。もちろんハードディスクも今後大容量化の道をたどり、今すぐにはあり得ないが、フラッシュメモリがそれを名実ともに抜き去る日が見えてきたような気がする。その意味でiPod-nanoの登場はいずれエポックメイキングとして認知されるのではないだろうか。コンピュータの記録素子として紙テープから磁気テープ、ソフトディスクを経てハードディスクとなり、ついにシリコンメディアをその中心部に持ってきて、コンピュータは物理的な束縛から飛躍しようとしている。
 大きくて当然だった記録素子が小さくて故障知らずになる。金額はその増産と認知度に比例して落ちていくだろう。何も今すぐにハードディスクレスのコンピュータが画像処理に使用できるとは思わないが、数年前までは500MBや1GBのハードディスクをありがたがって5万からの金額を投資していたのだ。
 いや、情報はサーバから受け取り、演算だけをすればいいのであれば今でもシリコンメディア主体のコンピュータは実現可能な射程距離に入っているのだろう。それは今のパーソナルなコンピュータシステムを駆逐するかもしれない。
 転送技術の進化は思ったよりもはるかに早い。
 明日のコンピュータはびっくりするくらい、軽く小さい物になってしまっているのかもしれない。
 iMac-nano…そんなもんが登場するのはひょっとしたら来年のことかもしれなく、インテルが入ったMacintoshなんてそんなに話題にならないのかも。