つい先月も関西電塾に参加したばかりなのだが、その関西電塾の小林様に誘われて、JAGATに参加する事になった。いつものカメラマン向けのセミナーと違い、全てが製版、印刷会社の関係者。どうしても緊張してしまうものです。すでに電塾の助教授、阿部氏が第一回の基礎編を行っているのだが、やはりデジタルカメラのデータの素性を理解してもらうのが基本だ。綺麗なデジタルデータはどんなものか、ということからお話しを始めました。
“綺麗な”RGBデータは、環境(ディスプレイのキャリブレーションとPhotoshop のカラー設定)、露出、グレーバランスの三つに尽きる、という事だが、カメラマンではない彼らには多分、目新しいお話しだったろうし、なぜそんなことをわざわざ聞かなきゃいけないのか、という疑問もあったと思う。実はこれを知っていただくのは必須項目だったのだ。これを知っていただく事で、初めてどうしたらまともにきれいなRGBデータを受け取る事が出来るのか、という事を知る事が出来ると私は考えているのです。
その後、RGBチューニングは目的によって変化する事…Color Ginius DC やピクチューンなどの変換ソフトを通すにはどちらかというとリニアよりの展開をしておいたたほうがよいがプロファイル変換でそれをやると結果的に地味な印刷ができ上がってしまう。プロファイル変換は魔法の変換ではなく、あくまでLab上の元の色彩と極めて近似した新しい色空間上の位置に色彩をプロットするものだという事が大前提です。つまりトーンリプロダクション、カラーリプロダクション、おまけにハイライトセットアップがRGB上で完成されている必要があるのだ。変換ソフト、テーブルを使用する場合トプロファイル変換をする場合はおのずと違ってくるでしょう。
プロファイル変換が一般的になればなるほどRGB上での色補正、トーン補正が必要になってくるでしょう。もうRGBはわかんないとか言ってる場合ではありません。そこで16bitを使用した色補正、変倍、シャープネスとアンシャープマスクに付いて解説を付け加えました。ここまで来ると、カメラマン相手とさほど変わらないですね。大幅な変更こそRGB 上で行っておくべきです。
最後に撮影時の失敗を救済するとして偽色の低減方法、ノイズの利用法を解説。時間足らずで焼き込み、覆い焼き、修復ツールまでは解説できなかった のが残念です。
私のセミナーはどうしても色彩を含んだ再現にかかる比重が大きい。そのためNEC三菱電機ビジュアルシステムズ株式会社 RDF225WGを借り出していただいたのですが、ディスプレイを切り替て画面が小さくなった途端に、後ろの席はディスプレイがみえなくなってしまったようです。改めてプロジェクターのセッティングに sRGBモードがあるエプソンのプロジェクターのありがたさを実感しました。もうこのクラス以外のプロジェクターではセミナーはやりたくない。
今日はそのまま大阪に宿泊。明日は松本に入る。福島さんと連絡が取れ、安くて、うまいすし屋と御機嫌なバーに連れていっていただき、深夜まで飲むことになりました。福島さん、楽しかったです。ありがとうございました。タクシーにホテルニュー大阪とホテル新大阪を間違えてつれていかれたのにはまいったけど。