アートワーク

あたしはJAZZが好き。でも昔は(今もだが)レコードを買うお金がなく、あたしはクロフォードブラウンとエリックドルフィー、バドパウエルを集めるから君はマイルス。君はソニーロリンズ、君はチャーリーパーカーだけでいい、なんて振り分けてレコードを交換してテープに録音していた。デッキはもちろんソニーのデンスケ…。
まだ貸レコードもあまりなく、タワーレコードやディスクユニオン(なつかしい!!)の中古をあさっていたものだった。偶然見つけて買ったスタディ・イン・ブラウンがひどい海賊版で安物買いのナントカだったことも…。
そのうちお金は機材とフィルムを買うためだけに使うようになり、テープも古び、レコードプレイヤーも無く、ましてや時代がCDになり、CDプレイヤーを買う金なぞどこにもなくなり、ついにあたしは音楽を聴く、ということからどんどん遠ざかっていった。
時代は遷り、ついにコンピュータが音楽をため込むようになり、(そう、あのiTunesの日本発表時のジョブズの講演は早川先生たちと聞いていたのだ。その日にダウンロードしてそれからあたしのCD集めが復活した)すっかり便利に使うようになった。今のあたしの会社は神田に近く、ジャニスというレコードレンタル、いやCDレンタル店にほど近い。こうなると、何も買う必要はなく、ジャケットなんかいらないや、と思っていた。楽曲はどんどん溜まり、現在あたしのサーバには5000曲位が詰まっている。音楽に不自由することは無い…。ジャケットなんかいらないもん、と思っていたのだが、ちょっと考え違いしていたらしい。
誰もがそうだったと思うのだが、レコードをすり切れるほど聞いていた頃、その間はジャケットとライナーノーツを穴が開くまで見つめ、読み返し、「現在演奏中のレコード」をかける場所まで作っていたはず…。そう、アルバムはジャケットの画像にくくられて記憶されていたのだ。音だけ聞いていると、パーソナルや時代背景がついてこないのだ。
先週は、特にこの土日は時間があり、ついに一念発起して、ジャケットをアートワークに張り付け、コメント欄にパーソナルを打ち込む(といってもcopy&paste)作業をおこなった。かくしてiTunesにもiPodにもジャケットが表示されるようになり、実にJAZZを聞くのが楽しくなった。あたしが集めているのはバップ以降のものが多く、フュージョン(死語だね)にはいった頃まで。物置から引っ張り出したスイングジャーナル編集の「JAZZ&JAZZ」「これは確認したら1970年後半に出されたものだった。物持ちがいいね)というディスコグラフィーと引き比べながら、そろえていると、実に重要な「大好きな」アルバムがかけていることに気がついた。そしてまた「ジャニス通い」が3年ぶりに復活したというわけだ。でも、こんな古い資料でも役に立つんだ…骨董品しか集めていないみたいだね。

久しぶりに目一杯集めたエリックドルフィーを散々聞いている。