別子銅山


セミナー翌日。例によって、廃虚好きのあたしは別子銅山後を案内してもらうことになった。佐川印刷のデザイナーさん2名がわざわざご車で案内くださり、恐縮してしまう。
たどり着いて感激したのだが、たかが銅山と思ってはいけない。煉瓦と石積の見事な建造物が残っている。かつての住居を支えた石垣も。ぐあいよく風雨にさらせれ、建築から50年、ものによっては100年近く経過した風格をにじませている。ただし、かなり公園化の手が入っているため、風情はちょっと少なめ。でも山々に走るむき出しになった地層、斜行葉理には大量の黄鉄鉱や黄銅鉱、雲母やなどが見られ、石好きとしてはじつにうれしい。また、トロッコ後の廃線もあり、廃虚、廃線マニアとしての心をくすぐられる。かなり管理されていはるが、おいしいもの盛りだくさんの環境だ。同行のお二人のうち、お一人は私と同じ石好き。途中で結構大きな石を拾っていた。もうひとかたはフキ好き。始めの段階でおいしそうなフキをしっかりと採集されていたのが何とも言えない。
今日は105mmマイクロレンズの作例も撮ろうと思っていたので、コケやシダも撮影対象。でも巨大な遺構をこれだけ長いレンズで撮影するのは骨が折れる。途中から隠し持っていた18~200ミリズームに切り替えることもしばしば。
天気予報では今日は雨だったのが、朝から快晴に恵まれ、雲は走るものの、おおかた晴れている、撮影日よりだった。肝心の煉瓦を積み上げた巨大な建造物にたどり着いたときは、すでに逆光になっていたため、そんなに良い写真は撮れなかったが、それでも、廃虚を堪能することができた。
あ、それとマムシに注意という看板があったが、確かにマムシにもあうことができた。デジタル撮影やレンズのお話をしながら、久しぶりの廃虚巡りを堪能した一日。
佐川さん、西家さん、木谷さん、みなさんありがとう。