2005年9月の電塾

今日は電塾。あたしは先月お休みしてしまったので、今回は久しぶりで楽しみだった。夏の題合宿に参加した人間は知っているが、 Photoshop worldへの誘いが、Adobe Systemsの栃谷さんから発表された。まだなんだかよく分からないが、とにかくPhotoshopのお祭りであることは確実らしいので、すでに何となく楽しみになっている。

 そろそろかと思っていたが、マミヤのZDは未だに顔を見せない。
35mmタイプのデジタルカメラの高画素側が2000万画素に届こうとしている今となっては画素数・金額的には100万円前後ではあまり“おいしい”とは思えない時代になってしまったような気がする。“手持ち”が可能なデジタルカメラはおよそ2,200万画素前後で落ち着くだろう。それ以上の4,000万画素クラスは三脚必須のカメラ(それでも手持ちで撮影する強者もいるだろうけど…私自身電信柱に登っての4×5の手持ち撮影なんてことをよくやっていたのだもの)というような棲み分けがでてくるものと思っている。
 その意味では、中途半端なところに落ち込まなければいいな(中途半端は逆に言えばニッチともなり得るわけだけれども)と思っている。せっかく世に出るデジタルカメラなのだから。

 今日はそのかわりにCANON EOS 5D、CANON EOS 1D Mark II Nを見ることができた。1D Mark II NはダブルスロットにJPEGとRAWを記録し分けることができる事が最も私の気持ちを引いてくれた。撮影しながら、バックアップとRAWとJPEGの同時録画できるという唯一の存在だ。通常はJPEGを使用し、いざと言う時にRAWを使用する、あるいは、JPEGは即納品に使用し、本番はRAWで、というような使い方も想定でき、無駄の無いバックアップと記録形式の使い分けができると言う、申し分の無い記録方式だと思う。多分1Ds MarkII Nも同じような機能を搭載してくると思われ、これは楽しみだ。

 5Dに関しては、我々にはまだ実写ができないとのことで、なんのコメントもできないが、実写した山田氏のお話によると、20Dからのアップデートは充分に価値があり、CANON EOS 1D Mark IIのサブ機と言うにはかなりつらいだろうとのコメントがあった。外側から見ただけだが、何となくうなずけるものを感じた。

 湯浅さんが持ってきたワイアレスのシンクロ装置、ビデオトランスミッター等はなかなか、実用性の高いものだという気がした。特にシンクロトランスミッターはうちのスタジオにも一つ欲しい。[ビデオ]は飛ばさなくても、直結でもま、いいかな、と思う。これは撮影スタイルの違いによるものだろう。

 久しぶりの電塾は、やはり面白いものを見ることができ、楽しかった。

撮影料金とデジタルカメラの値段

 昨日と今日は久しぶりにスタジオでじっくりと仕事ができると持っていると気がつけば月末。出しそびれたり、ペンディングになっていた見積もりの確認、先日のデータの仕上げ(パンのキズの修正など結構処理が多い仕事だった)、新しいデスクトップピクチャーの仕上げなど、結構マシンに縛りつけられる日々だった。

 最近電塾のBBSで話題になった話だが、撮影料金、特に機材費はどうなっているのか?、印刷会社から見ると400万円のデジタルカメラで撮影されたデータと同じギャラだでいいのか?と言う話題が持ち上がった。雑誌系とコマーシャル、コマーシャルでも底辺と超一流とでは取り扱い方も違うのだろうが…。

 私の場合は底辺の仕事を多くこなしてるので、高価な機材を多くは投入できない事情がある。そこで35mmタイプを多く使用することになる。…そこで。
 400万円であればいいデータで10万円であれば悪いデータなのかしら?
 撮影方法でカバーできるところもあれば、400万円のデジカメでも取り扱いが悪ければぼろぼろのデータを作ることもありうる。力量の均衡するカメラマンが同じくらいの感覚で撮影した場合にはその差がでるのは当然だろう。
 私は以前はその「400万円」するデジカメを所有していたこともあるが、複数台の用意を迫られ、また、自分の仕事に合わせて35mmタイプのデジタルカメラに移行していった。
 とは言え、拡大使用において150%以内(Nikon D2X で長辺6432ピクセル)であれば400万のデジタルカメラに充分に太刀打ちできると持っている。仕様寸法がキャビネや手札であれば、クロップモード(600万画素で撮影するモードでこれはNikon D2X 特有)さえ多用している。しかし、それ以上の時は素直にバックタイプをレンタルする。努力と根性だけでは越えられない壁があるのだもの。
 とは言え、商品撮影等正確な色彩が必要な撮影においては同等に比較できるのは35mmタイプでもハイエンドのカメラで(ニコンであればNikon D2X 、Nikon D2Hs、キヤノンであればCANON EOS 1D Mark II、CANON EOS 1Ds Mark IIクラスをさす。CANON EOS 5Dはまだ触っていないので分かんない)10万円台のデジタルカメラは、あくまで「条件付きで」仕事に使えるクラスだと言える。この条件を明示しないで交わす議論はベクトルが会わずただの水掛け論になってしまうだろう。

 ただ、実際には高価なカメラを使うカメラマンは実力も同時に持っている場合が多く、安価なカメラばかりを使うカメラマンにはデジタルの基礎知識さえない場合が多く見受けられ、表題のような言われ方をされてしまうこともあるのかもしれない。もちろん高価なカメラを使用していても使いこなせていない向きが以内ともかぎらないしその逆もあり得るのだが。

 本来の話題とは微妙にずれてしまう事のように見受けられるので、あえて、個人の日記で書くことにした。ギャラははデジタルカメラの値段ではなく、その仕上がりに応じて支払われるのが理想だと言うことで今日の話題はおしまい。