色見台


今日はなんにも無い一日だった。
さすがにゆっくりと起き出し、全く周りに影響されない状態で仕事ができるのは、実にありがたい。しかしこれでは日記に書く事が何にも存在しない事になってしまい、その意味では困った状態だとも言える──。

そう言えば昨年あたしが作った便利グッズで色味台というものがあるのでそれを紹介しよう。
たいしたものではないが、このところ、ナナオのディスプレイの台を一台で二台搭載できるタイプに変更したために元々の台があまってしまったのでそれを流用し、取り外したディスプレイの台座の部分にボードを取り付けただけのもの。紙や本が置けるように下に支えがついているのがみそだ。
これがディスプレイのとなりに於いてあると、プリントアウトとディスプレイを比較する事が容易にできるようになる。実はただそれだけのものなのだが、参考文献を置いたり、デザイナーのラフを置いたりと、結構便利に使える。

もちろん、市販の色見台でも構わないのだが、私のようにスタジオの光源そのものを色評価蛍光灯に換えてしまっている方も多いだろう。そんな時に、ディスプレイと同じ角度で評価物をセットできる台が簡単に作れる。

問題は環境光だが、私の画像処理室は、天上光が全てディスプレイの白色点と相似させているので、わざわざ囲み込む必要もない。(実は通常の白色蛍光灯も点灯できるようにしてあるのだが──もちろんこれは比較のためだ)私と同じように環境光がディスプレイの白色点と一致している方は、ぜひお試しあれ。確か早川氏はアームで動く書見台のようなものを使用していたし、あたしも自宅では譜面台をそれに使用している。ちょっと考えるといろんなものが応用できそうだ。

写真はまるでディスプレイがもう一台あるようだが、実はこれは台にディスプレイチャートの出力を貼ったもの。6mm程度のベニヤ板をビスで止めただけなのだが、これが非常に使い心地がよろしい。仕上がりのプリント、色校とディスプレイをほとんど等値で観察できるのだ。

新年のご挨拶

2006年、明けましておめでとうございます。今年もこの日記をどうぞよろしくお願いいたします。また、できるだけ毎日、できない時は隔日、それも無理な時はせいぜい3日に一回は日記を書けるようにがんばろうと思う…たとえ、一行でも…。がんばります。

私的には月の連載が一本終わり、また一本始まった。レギェラーの仕事はいまのところは大きな問題はなさそうだが、これがデジタル化するとまた大変。そろそろその兆しが見え始めた。今年はいったいどういうことになるのか?

あたしの仕事はともかく、電塾は10周年。当初の「デジタルフォトの普及と啓蒙」という大目標は、いくつかの形となって結実したような気がする。CANON EOS 5D、Nikon D200 の発表もその一つではなかろうか?

デジタル入稿の比率増加、RAWデータ取得の普及、CMSの普及。そうそう、マミヤZDもその中の一つといってもいいかもしれない。これらもその成果の一部だろうとに違いないと勝手に思っている。というわけで一つの役割をやり遂げ、次の役割にむかって電塾も10年の節目を迎えてなにがしかの変化をしなくてはならなくなるかもしれない。さて、どのように変化を、あるいは進化をしていくのか、これからのお楽しみ。

それでは2006年の幕開けです。今年も元気で大きな声で!